鬼忍降魔録ONI[GB]

■ストーリー

落ちこぼれ忍者「天地丸」が、郷里を滅ぼした敵に挑む。

■ゲームについて

GBで5作も出した人気RPGの一作目よ。
ONIシリーズの代名詞は「変身」。やっぱ変身して強くなるのは日本男児の憧れよね。

ただ鬼忍降魔録はGBが発売されてから約一年後発売の初期RPGなのよね(ちなみにこの一週間後にはSa・Ga2が出てるけど)
だからまだまだシステム的には粗削りで、ぶっちゃけ今やると結構しんどいわ。

例えばRPGでお馴染みのステータス「毒」なんだけど、
数歩歩くたびに毒でダメージを受けたってメッセージが流れるのよ。
序盤で毒消しを買ってなかったときはかなりの苦行だったわ。

あと、装備する前に武具のステータスが分からないのよ。
だから購入して、装備してからパラメータを確認しなくちゃいけないのよ。

ま、とにかくONI1ではずーっと天地丸の一人旅よ。
一人旅のメリットはなんと言っても戦闘がスピーディーな点ね。
まだまだ当時は自動戦闘が少なかったし(ONI2にはあるけど)
三・四人の仲間に命令しなくてもボタン一つで雑魚が倒せるのが良いわね。
それにHP・MPの管理も楽だしね。

■シナリオ

シナリオについては「薄い」。この一言よ。
とにかく出て来る登場人物たちの印象が揃いも揃って薄い。
イベントとか全く無いし、出て来るNPCは大体一言しか話さないの。
だからいくつか先の村まで行って「よう天地丸。俺だ、〇〇だ」みたいなこと言われても、特に会話とか事件も無かったから「いやいや、あんた誰よ」ってなるのよね。

それに次にどうすべきかが、めちゃくちゃ分かりにくいの。
「ええッ!? これが解決法だったの」的なことが多いし、全体的にシナリオの説明不足感は拭えないわ

■システム

ONIと言えば変身なんだけど、今作は変身の有用性がそんなに感じられないのよ。
だって普通に進めていれば、変身せずとも武器性能で勝てる敵ばっかりだもの。
むしろ変身することで攻撃が通らない敵の方が多いわ。
そんな訳であたし序盤以外ほとんど変身してないの。

それから変身時のみ使用できる「とくしゅ」コマンドだけど、
これもほとんどお世話になることは無かったわ(というか普通に進めれば二回だけ)

結果「へんしん」が、他のRPGと差別化を図るためにとってつけただけのような印象を受けてしまったわ。
実際、次作ONI2ではへんしんコマンドは無くなってるしね。
この消化不良なところは残念。

■映像と音楽

GB初期作ということもあり、音楽も画像も根本的に少ないのよね。
特に画像は、後半まで敵グラもほとんど一緒だし、行く先々の村のドットタイルも同じよ。
だから遠くまで冒険してる感が少ないし、未知の敵と遭遇した感も無いわ。
ただその反面、戦闘シーンのキャラグラはしっかりと動くのよね。
本音を言うと、この容量を削って敵キャラの画像を増やして欲しかったわ。

■まとめ

正直この作品だけで評価すると、あまり良いゲームとは言えないわ。
とは言え、「GB初期にオリジナルの和風テイストのRPGを出したこと」
そして何より「GBのRPGの大傑作であるONIシリーズの原点であること」を考えると自然と評価も高まるわね。
ONIシリーズの歴史の原点として楽しむことをお勧めするわ

評価25点

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